特別企画 講演1

AIホスピタルプロジェクト;AI・デジタルで心温まる医療を

中村 祐輔先生

演者:
中村 祐輔
(国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)

[抄録]
医療は、医学のみならず、他の多くの研究領域と融合する形で、驚異的な速度で進歩し、高度化、複雑化、先進化、多様化、そして個別化してきています。まさに、多様なニーズに応じつつ最適化された医療の提供が求められているようになってきています。世界でも突出した超高齢社会を迎え、医療の需要がますます大きくなることが必至な状況で、医療従事者の負担軽減を図りつつ、最先端の医療を提供するという大きな課題に直面しています。日本におけるCTやMRIなどによる画像診断や病理診断も、放射線診断医や臨床病理医の過度な負担で日常の診療体制が維持されています。医療の質の維持・向上には、画像・病理診断補助AIの開発が不可欠ですし、心電図のAIによる不整脈の鑑別診断も、専門医と同等のレベルとなっています。内閣府AIホスピタルプロジェクトでは2021年4月にAIプラットフォーム技術研究組合を立ち上げ、日本医師会に設置されたAIホスピタル推進センターと連携しつつ、利用者側のニーズやコストを含めた使い勝手などを考慮しつつ、同時に利用されるAIの質を確保することを目指しています。

[略歴]
1977年大阪大学医学部卒業。1984年ユタ大学研究員。1989年(財)癌研究会癌研究所生化学部長。1994年東京大学医科学研究所教授。1995年同研究所ヒトゲノム解析センター長。2005年理化学研究所ゲノム医科学研究センター長(併任)。2011年内閣官房参与・内閣官房医療イノベーション推進室長。2012年シカゴ大学医学部教授。2018年4月~内閣府「AIホスピタル」プログラムディレクター。2018年公益財団法人がん研究会CPMセンター所長。2022年国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 理事長。東京大学名誉教授、シカゴ大学名誉教授。2000年慶應医学賞、2003年紫綬褒章、2020年クライベイトアナリティクス引用栄誉賞、2021年文化功労者。

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